全附P連 第15回全国大会 参加報告

2024.09.30

全国国立大学附属学校PTA連合会(全附P連)主催のPTA研修会 第15回全国大会が、9月27日、28日の2日間にわたり、リーガロイヤルホテル東京にて開催されました。
宇大附属小学校からは、私と新井副会長の2名で、大会初日の27日のプログラムに参加をさせて頂きました。

今年で15回目を迎える、全附P連PTA研修会は、全国国立大学附属学校の保護者および教職員を対象とした研修会で、全国規模の国立大学および附属学校のPTA組織として、日本の将来を担う子どもたちの健やかな成長のために、附属学校の新しいあり方について考えることを目的とした事業となっております。毎年、全国の附属学校関係者が一堂に会して、直面する全国共通の問題を認識し、解決への道を協議し、様々な事例や取組みを共有しています。

私と新井副会長は、初日に行われた基調講演ならびに、分科会の2つのプラグラムに参加をさせて頂きました。
基調講演は、「問いあう、ききあう、考えあう」というテーマで、哲学研究者である、永井玲衣氏によるご講演が行われました。
人々と共にききあい、考えあう場を、どのようにしたら作っていけるのかというテーマについて、グループディスカッション形式で、対話型のやり取りを行いながら、他社理解の力を身につける内容で、大変勉強になるワークショップ型の講演でした。

引き続き行われた分科会は、「生成AI時代におけるデジタルと教育の向き合い方」/森 俊介氏(一般社団法人国際エデュテイメント協会 代表理事)によるプログラムを選択させて頂きました。こちらもグループディスカッション形式での講座で、これからの生成AI時代において、デジタルが教育にもたらす力について、様々な問いかけにより理解を深めるプログラムでした。
印象的な問いとして、「2050年時点で、人間はどのような能力が必要となるか?」というもので、AI技術が格段に進歩をし、AGI、更にはASIの時代が到来した場合、私たち人間はどのようにAI技術と共に共存をし、どのような能力を身につけておく必要があるのか、という議論でした。

シンギュラリティー(技術的特異点)、つまりAIが人間の英知の総和の10倍を超える時代、すなわちAGIが到来した際に、あらゆる産業のあり方が根底からくつがえり、様々な産業分野において画期的な技術革新が起きる。そんな時代が2050年には現実的なものとなることが推測されていますが、教育の現場においても、デジタル技術の進歩により、様々な効果や画期的な変化がもたらされることが考えらえております。
一方で、デジタルがもたらすデメリットや弊害についても、私たち人間は考えておく必要があり、いかに教育現場においてデジタルを活用していくかというテーマは、大変重要な問題意識を与えて頂きました。

これからの時代において、私たち人類がWell-Beingな生き方(肉体的・精神的・社会的に満たされた状態)をしていくためにも、デジタル時代における人間とAIとの共存について、また教育現場におけるデジタル技術の活用について考える今回のプログラムは、大変示唆に富んだ分科会でございました。
今回の分科会を受講させて頂き強く感じたことは、生成AIにより、私たち人間は学ぶ必要が全くなくなるということではなく、むしろ、人間の高い教養レベルが求められる時代が到来するということでした。
更には、デジタル技術の功罪について理解を深めながら、いかにデジタル技術を教育の現場に活かしていくのか?というテーマについて、今回の分科会では、結論についてはあえて話されませんでしたが、この問題について今後とも議論を続けていく必要性を痛感致しました。

一覧へ戻る
トップに戻る